日中の眠気・居眠り

日中の眠気・居眠り

日中の強い眠気は睡眠時無呼吸症候群のサイン?

日中の強い眠気は睡眠時無呼吸症候群のサイン?

十分な睡眠時間をとっているにもかかわらず、日中に強い眠気を感じる、会議中や運転中に居眠りしてしまうといった症状は、単なる疲労ではなく睡眠時無呼吸症候群(SAS)のサインかもしれません。
睡眠時無呼吸症候群では睡眠中に何度も呼吸が止まるため、脳が酸素不足を感知して覚醒反応(短時間の目覚め)を起こします。本人は気づかないうちに夜中に何度も目覚めているため、睡眠の質が低下して昼間の強い眠気につながります。

早めのご相談をおすすめします

睡眠時無呼吸症候群は症状を自覚しにくいので、患者さんご自身では「年齢のせい」「仕事の疲れ」と考えて放置しがちです。しかし、適切な治療で症状の大幅な改善が可能なケースも多々あります。
文京区本駒込の本駒込耳鼻咽喉科では、耳鼻咽喉科の専門性を活かして眠気の根本原因を特定し、患者さんに適した治療方法をご提案いたします。安全で快適な日常生活を取り戻すため、早めにご相談ください。

日中の眠気が起こるメカニズム

睡眠の質の低下

呼吸停止や浅い呼吸のたびに脳が覚醒するため、睡眠が浅く断片的になり、疲労回復が十分に行われません。

酸素不足による脳の機能低下

睡眠中の酸素不足により、脳の機能が低下します。特に注意力や判断力を司る部分に影響が出やすく、日中の眠気とともに集中力の低下も現れます。

ホルモンバランスの乱れ

質の悪い睡眠により、覚醒を促すホルモンと睡眠を促すホルモンのバランスが崩れます。これにより、本来活動すべき日中に眠気が強くなってしまいます。

放置のリスク

日中のパフォーマンス低下・交通事故のリスク

日中の強い眠気を放置すると、仕事や学習の効率が低下します。会議での居眠り、作業中のミス、記憶力の低下などにより、社会生活に深刻な影響を与えます。
特に危険なのは、運転中の居眠り事故です。ご自身だけでなく、他の方の命にも関わる重大な問題です。

他の疾患のリスク増大

慢性的な睡眠不足は体全体の酸素不足を引き起こして血管に大きな負担をかけるため、高血圧や糖尿病などの生活習慣病のリスクが高まります。免疫力の低下により感染症にかかりやすくなったり、うつ症状が現れたりすることもあります。

診断の流れ

Step01

問診・症状の評価

まず、眠気の程度や出現する時間帯、睡眠時間、いびきの有無などを詳しく伺います。日中の眠気の評価には、客観的な眠気スケールを用いて症状の程度を数値化します。

Step02

気道の状態評価

当院では、鼻腔から咽頭まで気道全体の状態を内視鏡で詳しく観察します。鼻中隔弯曲症、慢性鼻炎、扁桃腺肥大など、眠気の原因となる構造的問題を的確に診断します。

Step03

睡眠検査(簡易検査)

睡眠時無呼吸症候群が疑われる場合は、ご自宅でできる簡易検査をご案内します。装置を装着して普段どおりに眠っていただき、睡眠中の呼吸状態、血中酸素濃度、心拍数を測定し、眠気の根本原因を明らかにします。

日中の眠気に対する治療

CPAP・マウスピース療法

睡眠時無呼吸症候群が確認された場合は、CPAP(シーパップ)やマウスピース(口腔内装置:OA)による治療を検討します。適切な治療で呼吸が安定すれば深い睡眠が得られるようになり、日中の眠気が劇的に改善されることが多いです。

生活習慣の改善

適正体重の維持、規則正しい睡眠時間、アルコールの制限などを指導いたします。患者さんの状態に合わせて、複数の治療方法を組み合わせることで、より効果的な改善を目指します。

原因に応じた治療

扁桃腺・アデノイド肥大や鼻中隔弯曲症などの解剖学的な要因によって症状が現れている場合は、これらを根本から改善するための手術も検討します。